2015.11.27
開発への時間!
「メーカー名は何ですか?」
「ブランドいつからスタートですか?」
「どんなルアーから始めるのですか?」
今年2月に(株)ザップ (パズデザイン)を退社した後に、良く質問された内容です。
そして、時は過ぎて・・・今は11月末。
ということは9ヶ月余り経過しました。
すると、質問される内容も一部、変化してきます。
「まだですか?」
「もしかして、メーカー立ち上げ諦めたのですか?」
ついには、こんなことも聞かれるようになったのです(汗)
もちろん、僕からの答えはもちろん。
「いえいえ、メーカーやる気溢れてます!」
ですが、9ヶ月。
確かに、自身のメーカーを立ち上げる為に退社したのにも関わらず、すぐに販売へ向けた動きがないのは、もしかして、諦めたのか?
こう言われてもやむ得ない時間が過ぎたのかもしれません。
しかし、僕自身は退社してから、すぐに最初にやりたかった事に取り組んでました。
それは、開発力の再構築です。
「ルアー開発、設計」
このことにもう一度、一から向き合ってました。
それは、新製品の開発とはかけ離れたごく基礎的なところからです。
大学卒業後から、いろんな巡り合わせのもと、幸運にもルアー開発の仕事につくことが出来ました。
ルアー開発歴、約18年。
過去、それぞれの自社ブランドだけでなく、OEMの形で他メーカーさんの開発、設計に関わったアイテムも含めると100型を超えています。
経験は財産と言いますが、本当にいろんな経験をさせてもらいました。
もちろん、相当な失敗や思いがけない結果も。
この技術、ノウハウこそが、今まで自分をルアー開発を職業としてやってこれた糧でもあります。
本当に貴重な財産です。
それでも、ここ数年。
少しだけ自分の中にある違和感を感じてました。
「今の自分のイメージを形にするのに何か足りてないかも?」
ただ・・・
どんな技術が足りないのか?
どうやれば、それが身につくのか?
これが、ぼんやりとしかわかりません。
そんな違和感の払拭の為には、過去の経験値に頼ることなく、もう一度いろいろ挑戦してみるしかない。
何もわからず、試作を失敗しまくっていた昔のように。
なので、いろいろ試しました。
今まで経験していないこと、失敗の確率が高く避けてきたことをあえて試すので、結果は、失敗、失敗、また失敗。
まさに失敗の繰り返しです。
当然、上手くいかない事が前提なのですが、あまりに思うように進まない現実。
やっぱり、人間なのでイライラもします。
さらに、材料の消費だけでなく、加工も無理をかけるので切削機で使う刃物も折れまくります。
そして、これが実費です(涙)
1本数千円の刃物が、無惨に折れまくります(涙)
そんな日々の中。
会う人々にほぼ100%言われるようになった言葉があります。
それは・・・「痩せましたね~」
途中、あんまり言われるので、体重計を計ってみると・・・
まさかの58キロ。
少し前に比べるとマイナス7~8キロ?ちょっと痩せすぎました(汗)
そう言えば、睡眠時間も減り、食事の時間も不規則だったような。
(今は、意識的に食事の量も増やしたので回復してます♪)
基礎的な地味なトライ&エラーの繰り返し
開発経費はどんどんかかる。
上手くいかないコトへのイライラ。
そして、収入ゼロ。
正直、コレはキツイと思った日もあります。
ただ、それでも
「自分がやりたかったことへ挑戦出来ている環境」
「少しずつ、何かを見いだせている手応え」
何よりこのコトが、没頭出来るテンションを保てたのだと思います。
それを証明するように、「痩せましたね」の後に続くみなさんの言葉もほぼ一緒でした。
「でも、何か前より雰囲気かなり良いですね」
「何か、楽しそうですね」
そして、気がつけば、少しずつ今まで出来なかった事を形に出来る技術、新たな設計へのアプローチも見えてきました。
そうすると、技術面だけでなく、ルアー開発アイテムや、釣りに対して今までになかったイメージを持てるようになり、そこに大きな可能性を感じるようになってきました。
これからメーカーを始める前に今までやってきたルアー開発の延長線ではなく、新たな気持ち、技術での取り組み。
このスタンスを持つ為の時間。
そう考えると、無駄に痩せて追い込まれたのではないかな?
と今では思えるのです。
長くなりましたが・・・
この新たな気持ち、技術を持ってhifumi creatingでの発表に向けた各ルアー開発を始めるスタートラインに立てました!
(新たなルアーの開発話は、これからのコラムで・・・)
・・・
この貴重な新たなルアー開発に向かう準備期間。
表面的に何のアクションもないこの期間を応援してくれた、家族やまわりの人達。
FBを通して、いろんなメッセージを送ってくれた皆様。
変わらず新たなルアーの販売を待ってくれているアングラーの皆様に
本当に感謝です。
2015.11.21
hifumi creating
ついに、自身のメーカーを立ち上げることが出来ました!
【hifumi creating】
ヒフミ クリエイティングです。
hifumi creating。
どう思いますか?
実は・・・
横文字のそれっぽい?
格好良く聞こえそうな?
そんなブランド名も何パターンも考えたのですが・・・
結局は、開発時に大事にしている。
「1、2、3・・・と1段1段をしっかりと確認しながら積み上げていく」
「開発、実釣テスト、修正・・・この3つの段階をきっちりとフィードバックして、製品化していきたい」
また、自身が日本で育ち、日本のフィールドで学び、得た経験を形にしていくことを忘れないように、和(日本)のテイストを感じられるように【hifumi】と名付けました。
さらに、
「創り続ける」
この想いを込めて【creating】の文字を加えました。
このブランド名を胸に、1歩、1歩。
ちゃんとした1段、1段を積み重ねるように時間がかかっても、しっかりと創っていきます。
開発に特化したメーカー。
hifumi creating
どうぞよろしくお願いします。