2016.01.22
プロからの・・・感想文!
【sherry95 先行販売】
先行販売に応募、当選された人達の中にはプロのライターさんも居ました。
森安 正樹さんです。
実は、この方、取材を通してシェリーのプロト段階、進行を見た数少ない人でもあります。
そして、製品を購入し、実際に使っての感想頂きました。
プロならではの視点、この先をも見据えた深読み・・・
さすがプロです!
本人の了承を得れましたので、掲載させてもらいます。
ぜひ、ご覧ください。
ベイトフィッシュ・アクションの多彩さ。
それはリアル・リップレス、シェリー95の真骨頂。
どんなルアーでも、アクションは必ず、アピールとナチュラルの中間のどこかに存在する。
ナチュラルの究極は、つまりはベイトフィッシュだ。
だが、たとえ1000匹のベイトフィッシュの群れにベイトフィッシュそっくりの動きをするルアーを投げ込んだところで、釣れる確率は極論すれば、そのルアーがひとつ増えた分、1/1001になるだけだろう。
シェリー95シリーズについて、開発者、米澤弘通は言う。
「ベイトフィッシュの動きを作りたかった」と。
だから。
結局、1/1001じゃないかよ……。
と、いいたいところだが、彼がシェリー95に込めたベイトフィッシュの動きは、1000匹をただ真似たものではない。
1000匹の中で特別なひと握り、つまり「食われやすいベイトフィッシュ」の動きを見事に表現してきたのである。
ぼんやりと泳いでいるベイト。
これを演出するならシェリー95をただゆっくりと巻けばいい。
爽快なキャストフィールと軽快な巻き心地を存分に味わっていると、遠からず、フィッシュイーターがアタックしてきてくれるだろう。
フィッシュイーターに追われてパニックになったベイト。
速く巻く、もしくはロッドワークを加えればいい。
捕食スイッチが入ったフィッシュイーターが飛びついてくるだろう。
フィッシュイーターが食い損ねたときのベイト。
フィッシュイーターはベイトフィッシュに襲い掛かる前にいた、一段下のレンジに戻る。
アタリを乗せられなかったときには、リーリングを少し速くしてやってほしい。
シェリー95はフィッシュイーターのいるレンジに即座に潜る。
目の前に現れたベイトに、フィッシュイーターは高確率でアタックするだろう。
ここまでの多彩さは、シェリーだけに、いわば食前酒だ。
米澤はメインディッシュとして、さらに先のステージを用意してきたのである。
これらさまざまな状態のベイトを、シェリー95ひとつで、複合的に表現する、という。
だから「リップレス」なのである。
彼は自身のコラムで、「ナチュラルな動きを出すために、規則性の崩れやすいリップレスタイプ」にしたと書いているが、米澤にとっては自明でも、われわれには言葉足らずだ。
シェリー95は、リアルリップレスミノーなのである。
リップレスミノーと標榜している他のルアーでも、ボディの一部がラインアイの下で突き出し、実質的にはリップの役目を果たしているものがほとんどである。
リップはルアーアクションを「規定」する。何をしてもそのルアー固有のアクションを破綻させないという強みをもたらすものだ。
だけど、出せるアクションの範囲は良くも悪くも狭められる。
使い手によって変幻自在に動きが変わる、という純リップレスらしい面白さがシェリー95にはある。
純リップレスと呼べるルアーは、タックルハウスのリップレスミノーシリーズ以来かもしれない。
ベイトフィッシュのあらゆるステージのアクションを、アングラーが自在に表現しうる設計。
もちろんシェリー95はただ巻きでも釣れるのだ。
だが、アングラーが思い通りに動かす楽しさというものを、米澤はさらにその上に積んできた。
とんでもないモンスターマシンだ。
なるほど、今後のhifumi creatingの方法論が見えたような気がするではないか。
軽くて華奢。
だから着水のインパクトもロー。
アクション・レスポンスも素軽くて気持ちいい。
なのに飛ぶ。
あっ、僕は貴重なファーストショットのSS、2投目でストラクチャーにぶつけて壊しました。
軽いからと侮っていたら、想像以上に飛んだのだ。ヤマリアのブルースコード90Cの初投が対岸にブッ刺さったときくらいの驚きだった。
ルアーを操る楽しみが、水面直下でダイナミックに見えるF。
より3Dにレンジを攻略できるSS。
どちらも爽快なルアーに仕上がっている。
ここまでシーバスと書かずにフィッシュイーターと書いたのは、あらゆる魚種にきっと効くだろうから。
同じ時間、投げるのなら、やはり「名作」を。
みなさんも、シェリー95をぜひお試しください。