2017.11.22

hifumi creatingの開発ベース vol.5

 

S

 

hifumi creatingの製品には、「魚が釣れる要素」はもちろん。

開発段階から僕の様々なこだわり、想い、メッセージ、トライアル要素も込めています。

それは、見た瞬間に分かりやすいキャッチーなモノから、表面化していない細部まで・・・

そんなhifumi creatingの開発ベースになっている「こだわり」紹介させて頂くこのコーナー。

 

第5回は・・・

【スイムテストの場所】です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

今回は、ルアー開発中に何度も繰り返すスイムテスト。その場所の話です

 

ルアー開発テスト

この言葉を聞くともしかしたら、実釣テストをイメージされる方も多いと思います

もちろん、

魚の反応を見たり、掛ける実釣は、大事なテストです

 

しかし、

hifumi creatingではそれ以前に、使う時間があります!

 

それは・・・

開発コンセプトに伴う基本性能チェック

_________________

☆意図するアクションが出ているか?

☆飛距離、飛行姿勢はどうか?

☆強度はどうか?・・・等々

_________________

 

実際には、

このコンセプトに沿った基本性能をクリアーしてから

次のステップ

フィールドでの実釣テストとなります

 

その為、

十分なポテンシャルを伴うまでは、ブラッシュアップの時間

簡単な修正で済むならその場で調整したり、

大幅な改造が必要なら工房に戻って再設計

これを何度も繰り返しています!

 

そんな大事なスイムチェック

当然、場所も大事になってきます

 

フルキャストも出来て、泳ぎが見える透明度、十分な水深、流れやヨレも欲しい・・

出来れば修正道具やタイプの違うタックルでもキャストしたいので車が近くに置ける場所・・・

希望する条件はキリがありません(汗)

 

そして

そんな無理な希望をかなりの好条件でクリアーしている場所

そんな貴重な場所が工房から数分の所にあるのです♪

 

このスイムテストの場所と工房の近さ!

驚異的なアドバンテージです♪

これが

hifumi creatingの開発時間をより充実したものにしてくれています

 

この地の利を活かして

開発中に僕は工房とこの場所を行ったり来たり、

日によっては5回以上往復する時もあります

もし、これが遠ければ、移動時間だけでも相当なモノ

・・・煮詰めるのに余計時間が掛かってしまいます

 

 

 

そんな貴重な場所ですが、もうひとつ魅力があります

 

キャストしていると・・・

「何が釣れるの?」

「釣れた?」

「頑張ってね~」

 

近くを通ったウォーキングや犬の散歩の人達が本当に良く声を掛けてくれます

 

ひとりで淡々と繰り返す修正作業の中にも、

この一声が嬉しかったり、

一息つくキッカケになったり

本当に気さくな良い人が多い地域です♪

 

DSC_0185

(*先日は、ダイビング船から人が降りてきて・・・エギのプレゼントも♪)

 

 

しかし、

時々少し面白い会話も繰り広げられます

それは、釣り人との会話

 

実は、この場所

外面や湾内入り口は色んな魚が釣れる好ポイント

時合い、魚が釣れている情報があればどんどん釣り人が押し寄せます!

 

でも、

僕の目的はこの段階では魚を掛ける事ではありません

また、

釣れている魚も開発ルアーが本命視しているターゲットでない場合がほとんど

 

なので、

まわりに迷惑がかからないように

人が居ない場所を選んでスイムチェックを始めます

 

当然ですが、

釣り人が居ない場所=釣れていない場所

この構図となっています

 

それでも、

特に飛行姿勢や強度を見ている時は、

何度も真剣にフルキャストを繰り返します

明らかに動きやキャスト音も派手です

風が強い時は性能差を感じやすい時もあるので、悪条件ほど長時間になったりします

 

つまり・・・結果的に

 

魚が釣れない場所(時間)で、一生懸命頑張っている可哀想な釣り人

 

こんな風に見えてしまうのです(汗)

 

 

そして、

ここは良い人で世話好きが多い和歌山県田辺

ほとんどの釣り人も例外ではありません

 

わざわざ近くまで来てくれて・・・

 

「カタ(ルアー)でイカ狙ってるの?それなら小さめのをゆっくり巻いた方が良いよ」

「この場所じゃなくて、あそこまで歩いてやった方が良いよ」

「この時間じゃなくて、朝方か夕方が良いよ」

「ルアーじゃなくて、餌が釣れてるよ」

 

親身になって色々とアドバイスしてくれます

 

時には

「釣れてる場所まで一緒に行って案内してあげるよ」

こんな人まで現れます!

 

しかし、

そのアドバイスに従って動けないのが辛いところ

 

「ありがとう、でも今はルアーの泳ぎ見てるだけなのでここで大丈夫です」

・・・?

「ルアー造ってる途中なので」

・・・??

「木削ってるの?」

「いえ、プラスティックです」

・・・???

相手の顔に

【?】

がどんどん浮かんでるのがわかります(^_^;)

 

なので、

最近は、逆にこちらからルアーの魅力を伝えてみます

目の前で泳がせたり、フルキャストしてみたり・・・

 

やっぱり、

実際にルアーが泳ぐのはインパクトあるようで、今度はルアーに関する質問をしてくれます

この質問には【?】を出させない答えがあるので、会話が弾みます♪

 

そんな会話を少しすると・・・

「ふーん、ルアーも面白そうやね」

「是非、やってみてくださいね~」

 

そして、どの人も最後に

「頑張ってな~」

そんな言葉を掛けてくれます

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

ルアーを「カタ」と呼ぶ古き良きの感じ

釣りに対してオープンで好意的な空気感♪

 

この絶妙な雰囲気が、開発初期段階の思い悩む時間を後押ししてくれます

 

くわえて

僕自身のテンションを維持しながらhifumi creatingのモノに反映されている気もします

 

こんな素敵な場所にも支えられて

hifumi creatingのモノは日々磨き上げているのです♪

 

IMG_20170723_203858_771

(*時にはキャストしている側でウミガメが近くに浮上することも・・・)